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ホリエモン・日本のトークンエコノミーの先駆者VALU小川さん対談

 2018/07/12 未分類
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2018年7月7日 ホリエモン仮想通貨祭りが東京秋葉原で開催された。

VALUの小川社長とホリエモンの対談が面白かったので記事にします。

筆者(KUMA)はVALUのヘビーユーザーなので解説を追加します。

VALU小川社長とホリエモンセッション

ホリエモン:イーサリアムのクラウドセール買わなかったの?

(筆者注 イーサリアムはクラウドセールス時に1ETH=0.0005BTC BTC=約$400 (2014年9月)1ETH=約0.6BTC   BTC=約$6500 (2018年7月) 米ドル換算で約1万倍になっている)

小川:イーサリアム クラウドセールスのころはフリーランスで金がなくて買えなかった。

そのあとマイニングはしておけば良かったはと思っている。

(筆者注 小川さんは VALUを始めた理由として、大企業(gree)を辞めて フリーランスになってから、クレジットカードの与信枠がへって、エンジニアとしてのスキルは上がっているのに矛盾を感じたのがきっかけと複数のメディアで語ってきていた。それがきっかけで、個人の価値が評価される仕組みを作りたかったと。 

ところが、ここではさらに本音で、フリーランス時代は、金があんまり稼げなかったことも金額までだして(ここでは金額は敢えて書かないが、彼の優秀さからしたらあり得ない低い金額だ)あっさり告白していた。サーバー代だすと、何も残らなかったと)

小川:イーサがPOWからPOSになったらどうなるかには興味がある。POSになっても、価格が維持されてたら、ビタリックのブランドで持つ通貨になるということなのではないだろうか。

(筆者注 POW(Proof  Of Work)はコンピュータのパワー競争でマイニングをして信頼性を確保する方法。 POS(Proof Of Stake)は既存のその仮想通貨保有者の多数決で信頼性を維持するシステムなので、コンピュータパワーの節約ができるメリットと既存の保有者の判断に委ねられる不確実性が生じる)

cof

小川:証券にも会社買収に使えるような価値があるけど、通貨じゃないなと。安定してないと通貨としての価値がないように今は思っている。

ビットコインをもっていても僕は全然使う気になれない。現在の流動性はほとんどトレードで起きていて、実際の買い物で起こっているわけでもない。本当の通貨になりえるか疑問に思ってきている。

農業のビットコイン建てとかは動くのかなと思っている。

(筆者注 小川さんはVALUの運営をしてきたことで、トークンエコノミーへの理解が深くなっている。 仮想通貨が通貨として使われるためには、安定性が基礎になることを彼は運営の立場で一早く実体験してきている。VALUはビットコインのみで売買可能なトークンである。この一年間でそのビットコインが10倍以上の上下動をしてきたので、VALUの価値もそれに連動して上下動してしまっていた。それは個人の価値のやり取りを不安定にして、投機的な動きをもたらしかねないものであり、VALUの本来の目標にはそぐわないことも発生する要因となっていた。個人の価値評価や個人の応援を目的としたVALUが過度の投機目的として使われることがあったということ。ひかる事件はその象徴)

ホリエモン:ガラケーの時代から既にQRコードで良かったハズだ。

(筆者注:ホリエモンは日本も全てQRコードにすればよかったというニュアンスの発言をしているが、例えばSuicaは光学読み取りが不要なのでQRコードより便利に電車代の支払いに使えている。)

小川:中国で(QRコードが)はやったり理由は中国政府がアングラマネーを規制したかったからじゃないかと思っている。

2013年のころサンフランシスコに住んでたけど。Uber(個人がタクシー業を行えるシェアリングサービス、自分の自動車でタクシービジネスができる。)が使われだして、黄色いタクシーをみなくなった。

(筆者のメモの不備によりここから数行、小川さんの発言か、ホリエモンの発言かわからない)

—————————————–

2017年からトークンエコノミー系のサービスがでてきた。 VALU タイムバンク

コインチェックの盗難事件の頃にキャズム(筆者注 マーケッティング用語でユーザシェアが安定して増加する状態に移行する直前に谷のように落ち込む時期があることをキャズムと呼んでいる)を超えてきたと思っている。

明らかにおかしなことがいっぱいあるから、何か起きると思っている。

現金しか使えない店があるとか、そのために現金をおろさなければならないとか

(筆者注 現金に慣れ親しみすぎて、上記のことは本当はおかしなことに気がつけなくなっている。マネーのデータは電子的に管理されているのに使う場面だけ紙幣と硬貨を使ってコストをかけていることは、本当は非常に不自然なことである。)

————————————————————-

ホリエモン:LINEPAYが手数料0にするとかして、それで、もう導入しない言い訳はできなくなる。

うちは小さな店でとか、現金が好きでとか言い訳出来なくなる。

メタップスの佐藤君みたいな人が何かをやらかすと思っている。

(筆者注 ”お金2.0”の著者 (ベストセラー 読者からの評価が非常に高く、お金の未来について反論の余地が少ない正確な議論と斬新な発想がされている。 メタップス社はタイムバンクという個人のトークンエコノミー化のサービスも提供している。)

VALUのような構想はあなた以外にも話し続けてきていた。

PAYPALは日本ではあまり使われてないが、アメリカではよく使われている。それはイーベイに買収されたから、それはオークションサイトの口座にはあぶく銭がたまっているから。あぶく銭があると金離れがいい。

メルカリの会長ともなかなおりした。お前が逮捕されたせいで 業界が低迷したとか書かれて頭にきていたが、仲直りした。 メルカリのヤマダ会長も攻めるよと言っていた。

メルカリ、VALU, メタップス どこかが攻めてくる。メタップス佐藤さんが堀江さん攻めてないというから、俺一度つかまっているしと答えた。

小川さん:去年、あぶく銭感が盛り上がって、今年盛り下がって、ここからどう盛り返すかがポイント

どこかで、ステーブルコインを作るのがポイントになるのが日本の状況

(筆者注:ステーブルコインへの注目度が上がっている。仮想通貨は一定以上の安定性がないと通貨として機能しないことの経験値があがりその理解が深まったためと思われる。

尚、ベッグコインという、法定通貨完全連動の仮想通貨は法定通貨と同様の法の適用を受けることになるので、自由度がない。ステーブルコインとは、変動性をもち法定通貨完全連動ではないことで、ある程度法解釈上の自由度を確保でき、かつそこそこ安定しているように設計された仮想通貨のことである。)

外国であぶく銭をつくってくれるだろうけど。

VALUのアプリケーション版は 今サブミッションかけていて、アップルと調整しています。

VALUのトークンはなんなのかということを調整している。

(筆者注 VALUのアプリケーション版はもともと2017年中に出荷するとVALU社からアナウンスされていたので、その遅れを危惧するユーザーが多かったが、iOS版についてはもうソフト開発はできていることになる。)

cof

VALUユーザーがウォレットを持っているというのがそれでみんな使ってもらえるというのを考えている。

(筆者注 小川さんは一言で済ませたが、VALUの今後のビジネスチャンスとして非常に重要なポイント。VALUは現在SNSとしては中途半端なので、ユーザー同士は、Facebookやtwitterに回帰してきている。

VALUの口座はQRコードを表示して、自分以外の人から入金してもらうこともできる。実質上、簡易な仮想通貨のウォレット機能のようなものを持っていることになる。実際にVALUのメニューにウォレットという選択がある。

2018年7月時点で、自分のVALUを発行したユーザー(上場者)だけでも2万人となっている。

仮想通貨を実際に売買した経験のある。すぐにでも売買できるユーザーがVALUをウォレットとして機能させてこれだけの人数まで既に増加してきていることは、大きな可能性を秘めている。それに小川さんは気が付き、構想を持っているらしいことが話から想像された。)

VALUが多種類の仮想通貨を扱えるようになることも考えているがそうなるには7年(!)くらいかかると思っている。

スピードは遅い、レギュレーションは自分だけで変えられるものではなく、いつも皆で決めないといけないから。今までの通常のITサービスより進歩は遅くなる。

いいエンジニアは銀行やタクシー会社に行かないけど、銀行の方が女性にもてるからまだ行く人もいあるが、タクシーの技術が進まないのもわかる。

スタートアップでいいシステム使って タクシー会社に買ってもらう。(筆者注:そういう方法でしか、タクシー会社のシステムが進歩しないようにみえるというニュアンスで語られていた。)

ホリエモン:PC安いし、ライブラリーも用意されているのに、ブログラマーがバブルなのに、なんでブログラマー増えないんだろう。

小川:みんなプログラムをやろう。プログラミングなんて、僕らが子供の頃の公文式くらい誰でもやるようになると思っているし、やったほうがいいと思っている。

oznor

VALUコインチェック問題でしんどくなったけど。最近またもりあがりつつある。ただコインチェックのあとは結構つらかった。ピーク時は去年の今頃で、寝ないでずっとPCの前にいた。 今はその頃ほどではないが、かなりもどってきた。コインチェックのあとはほとんど止まっていた。

利便性を考えると 中央化するしかない。そうするとコインチェック事件は自分もそうなってもおかしくなかったと運営側はみんなそう思っている。

(筆者注 VALUのユーザーもそれぞれビットコインをVALUの口座に置きっぱなしにしている人がおおいのだと想像される。人数が多いので、そのビットコインを一括で管理するほうが、利便性は高いが、溜まりが大きいほど一気に狙われる危険性は上がる。そのようなことを言っていると思われる。)

VALUアプリケーション版には)インスタグラムのストーリー機能のようなものをつけるとかして滞在時間を延ばしたい。VALUを塩漬けになっている人期待して!

ユーチューブでプレゼンするとか自分の夢を知らせることのできる場を設けたい。

(筆者注 VALUは現在たのウェブサービスと連携して、ユーザーを知ってもらえる活動を増やしてきている。例 VALU × note のコラボ企画 https://blog.valu.is/ )

感想

シナリオのないトークセッションは価値のあるやり取りが唐突に、一部の人しか理解できないかたちで出現していた。

小川さんは、自分のトークン(VALU)を発行したユーザだけでも既に2万人、登録ユーザーはおそらく10万人を超える規模の、トークンエコノミー先進企業を経営しているので、発言に真実味があった。

ホリエモンですら、彼の発言のあと「まあ、、、、 そうだよね、、、、」と言葉が少なくなることが何度かあるほどだった。

VALU社長の小川さん、ALIS社長の安さんは、会社を成功させるだけでなく、日本のトークンエコノミーの先駆者として、金融庁に都度連絡をとり、情報開示して、自分たちがこの分野の開拓者になる気概を持っていることが伝わってくる。逆に自分たちが変な失敗をすると、この道をふさいでしまいかねないプレッシャーまで感じているようにすら見える。

仮想通貨の世界では既に悠々自適の生活に入っている人もいるが、現役で活躍している彼らがどれだけ眩しく、見えたことでしょう。

お金をもっていることが偉かったり楽しいのではなく、今、役に立つ仕事をしている人が偉い、活躍している、価値がある、楽しい(苦しいこともあるけど)という、トークンエコノミーで そういう人が増えてほしいという、その理想的なモデルとなる姿を先取りして体現してくれているように見えた。

VALUはSNSとしてより、ウォレットとそれを使う巨大なコミュニティーとしての機能の方がビジネスチャンスが大きいように思えた。そこにこそ独自の強みがあるようにみえた。

oznor

 

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中村 真人

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