仮想通貨ウォレット集合 使い方の本音と実際を聴けた!
2018年8月23日 LONGHASH社主催で仮想通貨会社を集めて以下のmeetupが行われた。
本音が聞けてWallettや仮想通貨の保管、利用について実用上の参考になることが多かった。
Contents
仮想通貨Walletの最新動向:
日本と海外から学ぶtoCとtoBへの展開と基礎知識
1.“C向けWallet Gincoの紹介とWalletの基礎講義” Ginco COO 房安 陽平氏
24種類の仮想通貨に対応。それぞれの仮想通貨のカラーを反映して画面構成をしている。
秘密鍵は、敢えて、とらずに、ユーザー管理に任せてセキュリティーを維持している。
2.“Bread Walletの紹介” Bread wallet 御供田 夢乃氏
Banking Reinvested and Decenalized.(脱中央集権で銀行機能の再構築を)
新機能
BRD(旧製品名Bread)はウォレットの老舗ブランドである。
この日はICOの参加を行いやすくする新機能について説明していた。
ICOの最後までたどりつけるのは20から30%だとのこと、
途中で面倒になったりわかりにくくてあきらめてしまうことが多いとのこと。
それをサポートするために
BRD Secure Checkout
BRDでICO参加。一貫した信頼のシステムで。実際のICO参加
BRDは KYC(本人確認)を使ってICOに簡単確実に応募できるようにする。
このKYCを使った人の90%がこれが一番使いやすいKYCだと回答。
途中でETH支払いの許可を与えることで、BRDが意図を汲み取って支払いするのが画期的。
セキュリティー&プライバシー サーバーを持たない。IOSとadroid6.0以上
等により、安心できるWalletとなっていると丁寧に説明していた。
筆者注:CEOのAdmはこの日は参加できてなかった。彼の以前の説明だと、ビットコインの最初のサトシナカモトの論文に忠実に作っている。それが一番良いということだった。脱中央集権で作るから個人データは取らないことだったはずだ。
(秘密鍵を知っていることのみをその仮想通貨の所有権の条件として個人を特定する情報を一切集めないことを脱中央集権のシステムを作る基本的な概念としているのが、サトシナカモトの考えと解釈することで)
ところが、ICOに応募する機能を追加しようとするとそれでは難しいので、KYC(本人確認)の機能を追加したということらしい。
さらに、一般人にとって、個人情報をとらない、ウォレット(金融機関かクレジットカードを類推するもの)は逆に信用できない、心配だと思われてしまうというジレンマがあり方針をある程度変更したらしい。
3.“C向け Wallet ZILLAの紹介” ZILLA CEO Abasa Phillips氏
ICOに参加しやすいことをメリットにしているが、今はBRDと一緒だと素直に認識している。(BRDがICO応募機能を入れてきたので)
元々ICO参加目的の製品であとからウォレット機能を入れた。
筆者注:Abasaさんは非常に率直な方で、上記のことを素直に表明しパネルディスカッションでも本音を語ってくれた。
4.“B向けWallet Wookongの紹介” TOKEX Japan 取締役 Chris Dai氏
写真を参考にしてください。
全ての仮想通貨のやり取りを追跡記録して、危ないアドレスがどれか等もわりだすことができ、ウォレットはその機能の表れに過ぎないかのようだった。まるで仮想通貨のサイバーパトロールをしているかのような印象を受けた。
なんと全ての仮想通貨の取り引きをトレースしている。
唯一其れをごまかせるのは取引所の出金と入金のアドレスの関係が不明なので取引所に入金して出金するとトレースが出来なくなる
5.パネルディスカッション
モデレーター LongHash Japan CEO Chris Dai氏
パネリスト
Ginco COO 房安 陽平氏
Bread wallet Matt Watkinson氏
ZILLA CEO Abasa Phillips氏
TOKEX Japan CEO Yanfeng Chen氏
Qクリス 何でこんなにたくさんウォレットあるの?
BRD
自己責任で対応するためにそれぞれの必要に応じたウォレットを選べばいい。
GINCO
自己責任で管理できるウォレット必要
ZILLA
こんなに必要はないし使いにくいのもある
TOKEX
正直な話をいうと今のウォレットの使い勝手はよくないから
それぞれノウォレット会社が改善しているからじゃないなか?
Q クリス ウォレット儲かっている?
ZILLA
やめたほうがいい。ウォレットはもうからない。仮想通貨買ったほうがいい。
GINCO
ウォレット単体では儲からないが、ウォレットを中心としたエコシステムを作ってマイニング等で儲けたい。
BRD
スムースにいかないことが多い。
今年になってちゃんとした収益が上がるようになって、
来年の夏くらいには黒字になりそうなので、絶望しないでください。
今までは完全にユーザーに頼ってきた。ビットコインの売買とか
サトシナカモトの論文に忠実にやっているので個人情報をとらないできたが、
一般のユーザーからするとそれをとらないほうが、信用できないと、今までの一般的な金融業の知識から判断されることが分かった。
一番の敵は自分のことが多い。 バックアップフレーズを忘れたり、災害にあったり
(筆者注;この言葉が実情を端的に表しているように思える。仮想通貨を持つとは、自分が小さな代替の利かない銀行になったようなものともいえる。管理の全ての責任が自分にかかってくる。管理コストが減るとは、自分が管理することそのものとなる)
GINCO
必ずしも紙でなくてもいい。
パスワード管理システムでも、まあオンラインになってしまうが、紙が苦手ならそれでもいい。
ZILLA
最初にもらったのBTCが400円で来週忘れた。
今は70万円くらいなので、痛い。きちんとやっていれば良かったと思う。
Q 皆さんが初心者に戻って仮想通貨扱うならどうする?(筆者から)
ZILLA
大きな金額はハードウェアウォレット
ginco
複数のウォレットに分散して、保管運用する。
TOKEX
最初は小額でしょうから 取引所の方が安全でしょう。 大きな金額になってからウォレットでは?
LONG HASH(クリス)
二つハードウォレット持つのはいいかも 二つ持つことで利便性が上がる。
筆者注:その場の雰囲気から、大金を仮想通貨で運用している場合は、ハードウェアウォレットに保管して、
通常使う場合はこの日に紹介されたようなスマホにインストールするようなタイプのウォレットを利用していることが伝わってきた。
詳しい人はそれは当たり前だというかもしれないが、このポイントは、ハートウォレットを等を利用した場合もその管理を自己責任できちんとできているかである。
とてもマメでキチンとしている人でないとそれは容易ではない。だから、実際にハッキングにあって仮想通貨を盗まれる以上に、
ハッキングを恐れてセキュリティ対策をした場合に、秘密鍵等をきちんと自分にだけはわかる形で保管できているががとても大切になってくる。
筆者が聴いた事例も、盗まれた話は、大手の取引所の話しのみで、個人では、すべて自分で管理をまちがって、秘密鍵を忘れて、開けられなくなったという ”復讐するは我にあり”みたいなつらい話ばかりなのです。