1. TOP
  2. 未分類
  3. クリプトノミクス 仮想通貨を取り巻く日本の今(第一人者達の声)

クリプトノミクス 仮想通貨を取り巻く日本の今(第一人者達の声)

 2018/06/29 未分類
この記事は約 9 分で読めます。 1,188 Views

2018年6月29日 クリプトノミクス(日本を軸としたブロックチェーンや仮想通貨/暗号通貨、トークンエコノミーなど非中央集権型のサービスや技術を一堂に集めたイベント)がお茶の水で開催された。

税制、法律、仮想通貨取引業の分野でパイオニアとなっている第一人者が参加したセッションが行われたので紹介します。

4人とも既にこの分野のリテラシーが高いためDEX, アトミックスワップという専門用語をあらかじめ知っている言葉として使っているため私が簡単な説明を加えました。

セッションの背景(筆者解説)

2017年 4月1日 日本は世界に先駆け仮想通貨法案を施行しました。

法律によりルールが規定されたことから世界の主要プレーヤーにも注目され日本の仮想通貨市場は年末まで一気に過熱しました。ビットコインの価格を例にすると約10倍。日本はこの分野で世界をリードする国になれる期待が膨らみました。

2018年初頭に仮想通貨取引会社 コインチェックの評価額600億円余りの仮想通貨盗難事件を機に一気にこの分野への批判が高まりました。

今まで産業育成のために規制を緩やかにしていた金融庁も規制を強めざるを得なくなりました。

パネストの方々は全員、数年前からこの分野に真剣に取り組まれていらっしゃいます。

まるで注目されなかった時代からのこの業界を知り実践を通じた経験があるため、今回のことも動きの速い業界ならではの出来事で、トラブルも含めて日本が一早く経験しているのかもしれないと冷静に意見交換がされていました。

パネリスト

  • モデレーター:藤本真衣(株式会社グラコネ 代表取締役 ミスビットコイン)
  • 沼澤健人:(株式会社Aerial Partners 代表取締役)
  • 河合健:(アンダーソン・毛利・友常法律事務所 パートナー)
  • 西村依希子 (株式会社マネーパートナーズ 広報/新規事業推進室長)

セッションの内容

藤本 去年あたりは日本が法律的に世界でリードして来た印象があるんですが最近は、置いてきぼりになりそうな不安があるんです。

例えば、取引所の日本から撤退のニュースや、日本の企業でも海外のエンティティーに置いたり、参入を楽しみにしていた取引所が日本人が使えなかったり。

仮想通貨の取引量って44%が日本人だけど、日本からプロダクトも生まれないよねって話題になるし。海外の友達には、日本にどんなプロジェクトがある?ないよね?って聞かれる。

そのような現状についてどう思いますか?

河合 規制環境が厳しくなっている。取引所のハッキング問題以降、中央集権的な取引所モデルへの見方が厳しい。金融機関とみなされるようになった。

ただし、規制が厳しくなったのは日本がその面でも他の国より早く展開しているようにも見える。単に遅れているだけなのかどちらか見極めたい。

西村 昨年までは、日本で取引所ができないかという問い合わせが200件もきていたのに、今年は問い合わせが激減した。海外では取引所は単に仮想通貨の入り口と出口に過ぎないとみなされていて、使われ方に関心が移っている。真剣なプロジェクトは日本に残ってくれている。

沼澤 去年までは問い合わせが多かったが、規制が進んで、問い合わせが現状少なくなっている。ワールドカップサッカーを見ていると、ルールの中で勝っていくことには難しさもあるなと思う。そのルールのもとで仕事を進めることの大切さに、気が付く人が増えてきている状況。

藤本 ルールに添いながら、果敢にチャレンジしているのが取引所ですが。先週の取引所への業務改善命令がでましたね。

西村 多くのプレイヤーが業務改善命令を受けてしまったことにお詫びをしたい。改善に真摯に取り組ませてもらいたい。2015年からこの業界をみていると、最初は数人だったものが人数も増えて金融機関のような規模に急激に成長した為その歪みがでるだろうとは予想された。

トークンの使われ方、トークンで世界が変わるようなプロジェクトに寄与できるようにしたい。

沼澤 取引所のサポートや、世界を変えていくぞというベンチャーのサポートをしている立場として、昨年までは取引所メインに議論されていたが、今年は、ブロックチェーンのプロジェクトへの関心が高まっているのが良いことだと思っている。

日本はもともと国内に十分な市場があったので、海外の動向を知らずにビジネスができていたが、ブロックチェーンは、海外を意識せざるを得ない分野なので、それをみて、世界をリードするプロジェクトが出てくることを期待している。

藤本 交換業の話に戻って、仮想通貨交換業の登録が以前よりも相当に難しくなっていると聞きますが、当局の審査再開はいつ頃になりそう?

河合 金融庁の方で、どのようなスタンスになるか、日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)の自主規制がどうなるかがポイント。IT企業としてスタートしてきた企業と金融機関としてスタートしてきた企業で考え方がかなり違う。

ITによるイノベーションは必要だが、

他人の資産を預かる仕事として金融機関としての対応も大切。他人のお金を預かるのは重いことなので、それに合わせた対応を金融庁は求めている。(仮想通貨取引所の申請)ウェイティングリストに100社以上溜まっている。

夏過ぎから新しい動きが出てくるとみている。

藤本 様々なブロックチェーンプロジェクトが生まれてきていますが、その中でトークン上場に必要な手続きとかの話が聞きたいのですが?

西村 トークン上場プロジェクトがある場合 ホワイトペーパーがあるのが前提で、取引所とそれを精査するところからまず始まる。

藤本 マイニングとかファンドとかは交換業に当たるのですか?

河合 建付けによる。 マイニングは基本的には交換業にはあたらない。 ファンドも仕組みの作り方によってはあたらない。ただクラウドマイニングで行う場合は、有価証券のカテゴリーに入る可能性がある。

ファンドは普通に有価証券とみなされる。金商法にあたるという方向性にあるだろう。少人数での募集なら適用除外事例もある。マイニングは ハッシュパワーを売却するとかマシンを売却するというスキームもあるので、取引業にはあたらない。

ペッグコイン(法定通貨と価格連動するコイン)は金銭なのではないかという議論があり、そうなるとその移動の仕組みは資金移動、為替取引になる。ステーブルコイン(価格安定性が高いコイン ここではぺッグコインとことなり、1:1で完全に連動しているわけではない存在として登場している)がでてくると法律的には仮想通貨として整理しやすくなる。

沼澤 ブロックチェーンのキラーアプリは仮想通貨であり、それをどう使っていくかがポイントとなる。仮想通貨に詳しい人で集まっても税金計算面倒なので、飲み代を現金払いにしてしまう。これではよくない。普及しない。そのため少額決済の税制を進めている。日常生活で仮想通貨をつかえるようにしたい。

河合 最近は海外では業者が全部必要な金融ライセンスを取って、普通の銀行間送金より便利なものをだそうという取り組みもあり、日本でも出てくると面白いなあとも思っている。

西村 全部持っている(マネーパートナーズは全部認可を持っている)がそれでも難しい。ステークホルダーの意見の整理が難しい。

藤本 DEX(脱中央集権での取引 自分の仮想通貨データは自分がブロックチェーン上に保有して管理してそのまま交換できる)はどうなるのか それが進んだら、アトミックスワップ(仲介者なしに直接取引ができる方法)がでてきたら、そもそも国が規制できるようなものなのか?

河合 ビットコインはもともと脱中央集権というリーマンショックへのアンチテーゼででてきた。もともとP2Pですすめる話。各トークンエコノミーはそれぞれ分散しているので、それぞれのエコノミー同士を結ぶところに規制が絡んでくる。

現状完全なDEXはないのだけど、これが一定以上のスピードで出来るようになってくると、取引業よりSI会社のようになってくる。まだそれも程度問題だが、最終的にはSIのようになていく? 今のところでは想像つかないところがあるが、数年後にはそうなっているようなスピード感もある。

沼澤 DEX アトミックスワップ からさらに中間者を置かずに取引ができるという根本の思想。壇上でこうやって偉そうにはなすよりも、個人の時代になってほしい。それぞれのノードが信頼を得るような世界を考えている。

藤本 西村さんは、プロジェクトのやんちゃな部分と大人の対応と両方できるのが凄いと思っていつもみているのですが、未来の展望を聞きたい

西村 マネーパートナーズで働いております。2015年に代表とビットコインの売買できるだとメリット少ない。 他のコインがでてくるから、FX会社として他のコインや、何か、皿洗いしたらご飯がくえるとか、その価値を交換できるとか、という理想をはなしたら、 ビットコインの売買だけでも時間かかるから、まずそこからやりなさいと言われた。

もしかすると交換業をとっても使えないかもという悲しい思いをすることもあるが、河合さんの意見でもっと行けると思っている。

河合 多分凄く二極化してくると思っている。金融機関としての行動をとる会社とITベンチャー企業としての行動を突き詰める会社。 中国系の大手取引所ではエンジニア数百名で、利益がグローバルバンクを超えているところもあるとの報道も出ている。

既にその規模になったところが規制とどう向き合うのかも大切になってくる。G7の各国では、そのような大手金融機関並みの取引所に対する規制が厳しくなることが容易に想像される。もっとも、そういう状況になると既存の大企業や大手金融機関は仮想通貨取引に参入しやすくなるだろう。

一方、そういうところに自分のモデルをうるベンチャーも出てくるだろう。 日本厳しいという報道が多いので敏感になっていると思うが、もともと非中央集権という思想でできているので、規制が強化されることは起きるべくして起きた、スピード感が早いので、先に起きたともいえる。

西村 立場的には交換業ですが、ブロックチェーンが変えていくものは、ここが自分のデータを持っていくことが一番の変化なので、それぞれが自分のデータをどう管理するのかで社会をかえていくことに、事業者をどうやってビジネスに乗せるかが一番関心ある。

沼澤 明るい、暗い ニュースがあるが、 あらためてブロックチェーンで何ができるかに改めて、考えを尽くしていきたい。私はその交差点がどこになるのかに注目している。ブロックチェーンは革命的だけど、破壊的ではない、既存のビジネス、マーケットとどう共存するかを見ていきたい。

まとめ

日本の現状が法整備からその後の事件まで含めて全てのプロセスが早く来たための停滞期に過ぎないという面もあるのではというとらえ方をしている。

DEX  アトミックスワップ

という当事者同士がデータをブロックチェーン上から直接トレードすることによる安全性と透明性の向上に活路が見いだせることが期待されている。

仮想通貨に関わるビジネスは、IT産業と金融業、両方の知識が必要になるが、将来的にはIT産業によって行く可能性が高いようにも見える。なぜならDEX アトミックスワップでは金融資産を預かっているわけではなく、当事者間の取り引きを実行するITサービスを提供することになるからである。(筆者による説明を多少追加)

仮想通貨よりブロックチェーンのプロジェクトによる社会変化を起こしたいとと主張する発言がされていた。

 

\ SNSでシェアしよう! /

KUMAI dot TOKYOの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

KUMAI dot TOKYOの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

メディア運営とライティング紹介 メディア運営とライティング一覧

中村 真人

中村 真人

KUMAI.TOKYO休止により、中村真人は忽那に記事を書きます。http://jinsei.me/
ブロックチェーンから書評や趣味まで書いていきます。

この人が書いた記事  記事一覧

  • KUMAI.TOKYOから次へ

  • Kyber Network:仮想通貨の流動性メーカーそのVISA MASTERとの差異

  • ステーブルコイン(安定仮想通貨):安定を巡る通貨の冒険

  • ヘッジファンドの仮想通貨への挑戦 クロノスの例

関連記事

  • Kyber Network:仮想通貨の流動性メーカーそのVISA MASTERとの差異

  • ブロックチェーン以前に..命に直接関わる医療の問題について考えてみた。

  • トークンエコノミーの真価

  • 最近よく聞くMyTokenが思って以上に便利だった。

  • ステーブルコイン(安定仮想通貨):安定を巡る通貨の冒険

  • Japan crypto currency status-opinions from the pioneers